成人式で豪華な振袖を引き立てる襟元のファー。
もはや成人式の風物詩とも言える小物の代表格であるファーですが、意外と知られていないマナーも存在するんです。
今回は成人式のファーに関するマナーとその後の使い道についてまとめたいと思います。
成人式でのファーのつけ方は?
成人式に向かう二十歳の女性は振袖に襟元にはファーという出で立ちが多いですが、実はこのファーは防寒着の一種です。
振袖を着た時の襟元の防寒のためのものですので、着用できるのは道中のみ。
会場に入った時や式典中の着用はマナー違反なんです。
洋服のときだって会場に入ればコートは脱ぎますよね?
式典中のファーの使用は、式典中にコートを脱いでいないことと同じなんですね。
このマナーを知らない人が多くて、新聞に掲載されている成人式の写真にもファーをつけたままの人がとても多いです。
知らぬは一生の恥なんて言いますが、大人の仲間入りを祝う式典ですのでマナーはしっかりと身につけたいところですね。
ではこのファー、脱いだらどうしておけばいいのでしょうか?
親御さんと一緒に会場にいるなら親御さんに預かってもらってもいいですし、座席があるなら座席に置いておきましょう。
腕にかけておいてもいいですが、結構長さのあるものだけに邪魔になりがちです。
もし会場にコートを預かってくれるカウンターがあるならそこで預かってもらっても良いでしょう。
振袖以外でファーの使い道は?
成人式が終わったら思いの外ファーを使う機会がないことに愕然とされるかもしれません。
成人式後にもご友人の結婚式など振袖を着る機会は少なからずあるとは思いますが、そもそもファーを使うような季節に振袖を着る機会がないのです。
成人式は多くの地域で1月に開催されますが、1月〜2月と言えば結婚式が1年で最も少ない季節。
ただでさえ結婚式に振袖を着ることすら少なくなってきているのに真冬の結婚式となると更に少なくなってしまいます。
このようなことから成人式で使用したファーのその後は本当に出番が少なく、成人式後は箱にしまわれたまま保管され続けることになるのです。
ではこのファー、どうしたら成人式後にも使えるようになるのでしょうか?
一番のおすすめはファーを留めるスナップの部分にサテンのリボンをつけて、洋装でも使えるようにすることです。
白いファーをお持ちなら黒でもピンクでもベージュでもいろんなバリエーションを楽しめますよね。
サテンの端切れがあればすぐ仕上がるかと思いますが、裁縫が苦手ならリメイク業者に頼んでも良いでしょう。
洋装に使えるようにすれば春先のまだ肌寒い時期にも使えますよね?
またリメイク業者に頼むなら、洋装仕様だけでなくバッグなどにリメイクすることも可能です。
今後使うことはほぼないであろうファーのショールも形を変えることでこれからの使い道があるということですね。
逆にコストをかけてまでリメイクする気がないなら思い切って売却してしまうのも一つの方法です。
いつか使うかも・・・と保管し続けてもご多分にもれず使う機会はないでしょう。
この先ずっと保管し続けるくらいなら、長い年月で劣化してしまう前に売却した方が金額も高くなりやすいです。
オークションやフリマサイトでもいいですし、出品が面倒なら着物の買取業者に頼んでも良いでしょう。
査定だけならすべて無料で行えるので、とりあえず金額だけ知りたい場合でもお願いすることができますよ。
まとめ
いかがでしたか?
成人式のファーには意外と知られていないマナーがあることがわかりましたね。
もともと成人式のファーは道行コートが簡略化されたものと言われています。
道行コートだと華やかな帯結びや着物の柄が隠れてしまうため、ショート丈に変化していったのだとか。
そう考えるとファー=コートという図式が理解できませんか?
式典にコートはマナー違反です。
大人の仲間入りをする大切な式典だからこそ、最低限のマナーは知っておきたいところですね。
成人式後には使う機会もほとんどないファーですが、今やファー自体が成人式の象徴のような小物になりつつあります。
成人式後のファーの使い方まできちんと考えて、できるならたんすの肥やしにはしないようにしましょうね。