着なくなった着物はシミやカビなどの保管方法に気を使うだけでは無く収納場所も取ってしまいますので、着用できなくなる前に処分を考える必要があります。
しかし、ただ捨ててしまうのではもったいなく、地域によっては捨てるのにも料金が発生することもあり、できるだけ買取ってもらう方法を検討することが大切です。
買取を前提とした場合、近隣の着物店への持ち込み、査定士が自宅まで来てくれる出張買取、指定の宅配業者で着物を送り査定してもらう宅配買取などが考えられますが、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
持ち込みによる買取の場合のメリットは、目の前で査定するので買取価格に納得がいきやすいことや、その場で現金を支払ってもらえることが多いなどですが、反対にデメリットとして、他店との買取価格の比較ができないことや自分で持ち込むため手間がかかること、買い取った着物を自社で販売するために買取価格が低くなりやすいことなどがあります。
出張買取の場合は何と言っても査定士が来てくれるので手間がかからないことや、持ち込みと同様に目の前で査定するので、買取価格に納得がいかない場合など理由を尋ねることができること、基本的に現金買取であること、買取を断っても費用が発生しないことなどがメリットです。
一方、出張買取は対応しているエリアだけが可能であるため首都圏や大都市なら取引できますが、地方の小都市等の場合は対応してもらえないことが多いことがデメリットです。
宅配買取は申し込みすると買取業者がダンボール箱を送ってきますので箱を用意する必要はありません。
届いたダンボール箱に着物を入れて送り返すと査定士による査定が行われます。
メリットは出張買取と異なり全国どこでも対応してもらえることや、手間がかからないことが挙げられますが、デメリットとして、ダンボールを送ったり送られたりすることで査定に時間がかかること、目の前で行わないのでどのように査定しているか判断できないこと、買取代金が銀行振り込みになること、買取を断った場合の返送料金は自己負担となるなどが挙げられます。
ただし、査定金額がつかない着物の場合、お願いすれば返送せずに処分してくれる業者が多いので、発送さえしてしまえば費用をかけることなく処分することができます。
他にも着物の処分方法としてオークションに出すことやフリーマーケットなどがありますが、オークションは自分で写真を撮ったりコメントを付ける手間がかかることや、手間をかけても落札されるとは限らないリスクがあります。
また、落札された場合は落札者と連絡を取り合って梱包や発送をしなければならず、手間の割には期待出来る価格とはならないケースが多く見られます。
フリーマーケットに出品する場合は買取というよりも「わずかなお金で処分する」と考えた方がよいでしょう。
出店申し込みから開店準備、閉店の後片付けなど1日仕事になりますので、接客が好きな人でなければ別の処分方法を検討することをおすすめします。