誰かからもらったりリサイクルショップで購入した着物は時として小さいことがあります。
この小さい着物は仕立て直しをするべきなのでしょうか?
仕立て直しのコストから最良な方法を考えてみましょう。
小さい着物を仕立て直しする場合のコストはどれくらい?
いくら着物が小さいからと言って、すぐに仕立て直しをする人は稀です。
なぜならそこにコストが発生するから。
特に小さい着物が小紋や紬などカジュアルな着物である場合は仕立て直しを躊躇してしまいますよね。
下手すると購入金額よりも仕立て直しの金額のほうが上回ってしまう可能性だって出てきます。
着物の仕立直しはどこを直すかによって金額が違いますが、大掛かりな仕立て直しになると安い着物が1枚買えてしまうほどの金額になることもあります。
身丈を大きくすることは比較的簡単にできますが、身幅や裄を直す場合は衿を外さなければいけない場合もあり高額になりやすいです。
小さい着物をどうするかはその着物の使用頻度や格式によって左右されますが方法として以下の3つから選ぶことになります。
①仕立て直しをする
②そのまま着る(自分が痩せる)
③小さい着物を売って大きい着物を買う
小さい着物はどれだけ小さいかにもよりますが全く着られなくなるわけではなく、着られるけど見る人が見れば無理があると分かってしまうというレベルです。
着付けのことが分からない人であれば着物が小さいなんてバレることもありません。
また、仕立直しにそれだけのコストがかかってしまうなら小さい着物を売却して自分のサイズに合った着物を買い直すというのもひとつの方法です。
あなたの着物への思い入れやコストの兼ね合いで仕立て直しに出すべきか決めると良いでしょう。
着物の身幅が小さい場合の着付けのコツ
小さい着物を仕立て直しに出さず、そのまま着る場合は着付けのコツを知っておきましょう。
着物の身幅が小さい場合、普段通り脇線で上前を合わせてしまうと上前の端が右足の途中までで終わってしまいます。
このままではみっともないので上前を脇線で合わせずに端が通常の位置にくるまで時計回りに回します。
左の脇線が左足の上にくるので、着付けを知っている人が見ると「身幅が足りないんだな」と思われてしまいますが普通の人はそこまで気にしていません。
上前を端で合わせると下半身の着物の布地が通常よりも左に回転していることになりますので、下前の合わせが極端に浅くなります。
そのためどうしても裾がはだけやすくなるので、イスに座った時や歩く時にも注意が必要です。
裾のはだけやすさ対策として下前の側面に足りない身幅分の布地を縫い付けてもいいですし、そこまでするが面倒なら見えても良い長襦袢にするといいですよ。
カジュアルな着物であれば上記の方法で対応できますが、訪問着や留袖はそうはいきません。
格式の高い着物の場合は仕立て直しを検討するか、着物を着る当日までに少し痩せるなどで対応してください。
着物の身丈が小さい場合の着付けのコツ
着物の身丈が小さい、短い場合の着付けのコツは裾の長さを決める腰紐をいつもより下、骨盤の位置くらいで結ぶことです。
こうすることでおはしょりを出すことができます。
腰紐のすぐ上がおはしょりの下線になりますので、お辞儀をした時など腰紐が見えてしまうこともあります。
できるだけ腰紐は着物と同色にするようにしましょう。
極端に身丈が短く、腰紐を下にしてもおはしょりが出ない、もしくは出ても極端に短い場合は対丈で着ることもできます。
対丈とはおはしょりなしで着物を着る方法で、昔の人はみな対丈で着物を着ていたそうですよ。
対丈で着物を着るとお腹周りのラインが出やすくなるので、最初から対丈で着ることが分かっているならお腹周りの補正を丁寧に行いましょう。
まとめ
いかがでしたか?
小さい着物の仕立て直しには安い着物が買えてしまうほどコストがかかってしまう場合があります。
ですので仕立て直しをする必要があるのかどうか、しっかり考えないといけません。
それには小さい着物がどれだけ小さいのか、そのまま着るとどんな不都合があるのかを知らないといけませんね。
リサイクルショップやフリマで買った着物が小さいならその着物を売却して新しい着物を購入するという方法もあります。
小さい着物を3つの方法のどれで対応するのかをしっかりと考えてみてくださいね。